小説一覧カテゴリー: ラブコメ

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第5話

 この学校には、いわゆる別館がある。部活棟とは別で、木造の古臭い平屋だ。 「昔は集会所として使われていたんですよ」  へー、と納得しつつ、 「なんでそこが“恋愛能力対策分室”とやらの部屋に充てがわれたんですか?」 「……・・・

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第4話 混浴でも、正面からクラスの女子の裸を見るのは刺激が強すぎる

 とぷとぷっと源泉が流れ続ける。  微かに山向こうの空は濃くなっていて、夕焼けを思わせる赤が混ざり始めていた。  部屋にある小さな露天風呂。  実際には屋外ではなく、大きな窓を隔てた半露天だが気持ち的には似たようなものだ・・・

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第3話 幼い子どものように無邪気に笑って、露天風呂に誘ってくる。

「で?」  トイレから出てきた俺を、灰野が冷めた目で見ている。  それを見て俺はふっと笑って、壁にもたれかかる。 「……酔った」 「なんで乗り物酔いしやすいのに、本読んだの?」 「体調ふつーだったから忘れてた」  酔い止・・・

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第4話

「……なにそれ?」  名前を聞いただけで嫌な予感がするんだが。  いや、正直訊くまでもない。名は体を表すというが、これほどわかりやすい名称もそうないだろう。口では話を聞いているのを装いつつ、腰を浮かせておく。  入口は先・・・

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第1話

 ――恋愛能力チートを与えましょう。  元旦。地上に神様が降臨されたのは、まだ記憶に新しい。  誰もがその存在を見た――……というか観ていた。テレビとか、スマホとか、そういったモニターで。現代的やすぎないか、神様。 『人・・・

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第3話

 つまるところ、【気になるあの子と席が隣になる】というのが、彼の恋愛能力チートであったらしい。  別に能力を知ったところで使おうと思わなかった。気になる相手もいないし……とやさぐれていたが、中学から仲がよかった女の子と別・・・

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第2話

 恋愛能力チートによる騒動は珍しくない。  ただ、それがわかりやすい犯罪かというとそうでもなく、能力もまちまちで、しかも限定的なものが多い。俺の【恋愛能力が効かない】は最たるもので、スマホに『君の能力はこれだよ!』と神様・・・

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第2話 いつかお互いに傷をつける約束をする

 始発の各駅停車。  車内にはスーツや学生の姿があった。週末とはいえ金曜日の平日なんだからそれは当然で、私服の俺と灰野の方が非日常枠だろう。 「出勤、登校してる人たちを尻目に、温泉旅行は気分がいいねー」 「性格悪いなー」・・・

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第1話 こそこそ旅行に行こうとして、なんだか浮気っぽい

 寝ている灰野を置いて、洗面所に行く。  顔を洗って、歯ブラシににゅっと歯磨き粉を乗せていると、「はょぉ……」と鏡に寝ぼけている灰野が映り込む。 「……ぐぅ」 「寝るなー」  人の背中に頭を預けて二度寝されても困る。  ・・・

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