小説一覧カテゴリー: ラブコメ

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第1話 女の子な理由

 ――おはようございます。  冷たさと温かさ。矛盾した温度を宿す声が耳朶を打つ。疲れた体は重く、不意に瞼を貫いてくる光が脳を刺激する。暗闇に手を伸ばすように枕に顔を埋めると、今度は肩に細い指が触れた。 「起きてください、・・・

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第5話 公爵令嬢との婚約

「――アイシアと婚約してほしい」  既視感のある光景だった。  どこかで聞いて、見たことがある、そんな光景。正夢でも見たのかな? なんて現実逃避したくなるが、涙が出るくらい瞬きしたところで、目の前の見るからに厳格な男――・・・

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第4話 出立は突然に

「ああいうのが好きなの?」  イリスと腕を組んだまま学園から屋敷への道を歩いていると、ぽつりとイリスが尋ねてきた。  ああいうのとはなにを指すのか。  最初はなに? って思ったけど、直前のことを考えれば、アイシアのことか・・・

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第3話 学園の王子様がドレスを着るとき

「――ルシアン様、どこか変……でしょうか?」  控えめな紅で彩った蕾のような唇を小さく動かしながら、海のように深い青色のドレスで着飾ったアイシアが期待するように、けれど不安で瞳を潤ませて見つめてくる。  夏季休暇直前の学・・・

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第2話 令息令嬢の夏休みの過ごし方2

「……なんでへそ曲げてんの?」 「べぇつにぃ?」  そのねっとりとした声音のどこが別になのか。  談話室に着いた途端、イリスはクッションに顔を埋めて、ソファーの上で足をパタパタさせている。 「スカートではしたないですよ、・・・

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第3話

 夏の隙間。  休業していたバーは久しぶりに営業を再開して、時計の長針と短針が12時で重なる頃に扉をくぐると、すでに店はささやかな賑わいを見せていた。 「……いらっしゃいませ」 「えと……いらっしゃいました」  奥ゆかし・・・

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第2話

「……どうして」  心が満ちていく中、蓮さんは嘆くように掠れた声で言う。 「ずっと答えを出さなかった。応えなかったっ。君の気持ちを踏み躙って、曖昧なままの関係を続けたのに……!  シロから告白されて、ただ肉体関係を持った・・・

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第1話

 連日、バーの扉は固く閉じたままだった。  その理由を俺は知らない。知る術もない。ただ、訪れては、開いていないことを確認するだけの夜を繰り返していた。  1日、2日なら偶然で済む。けど、1週間も続けばなにかあったと思う。・・・

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