小説一覧カテゴリー: ラブコメ

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第9話

 駅から外れた場所にある喫茶店に案内した。  カウンターにいた店長さんに会釈をして、テーブル席に案内してもらう。 「ご注文がお決まりになりましたら、お声掛けください」  颯爽と去っていく後ろ姿を見送って、顔を正面に戻す。・・・

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第8話

「おけーり」 「……だらけてんなぁ」  義姉さんに案内されたリビングでは、実の兄がソファーでだらけていた。きちっとしている義姉さんと違って、実家だからか油断が目に見える。 「もうっ、恋理君がせっかく顔を見せに来てくれたの・・・

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第7話

「すっかり梅雨ですねー」  風通しの悪い分室はじっとりとした湿気に覆われていた。気温は上がっていくばかりで、そんな中続く雨に嫌気が差す。寮生活じゃなかったら、授業すら休みたい気分だ。  「雨が鬱陶しい」  卯木先輩がさら・・・

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第6話

 光の雨が降ってきて――反射的に体が動いていた。 「っ」  飛びつくように卯木さんを抱え込みながら、水無月を突き飛ばす。  俺にできたのはそれだけで、雷のようにつんざく音が耳に響いた。 「卯木さん、平気?」 「わ、わたし・・・

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第5話 起きて、最初に目にするのがあなただと嬉しい

「それでバイトの理由は?」 「……まだ言うか」  頬をふにっと抓る。  なんでこんなにもちもちしてるんだ。ふにふにしていると楽しくなってきて、「ほにゃほにゃ」と灰野の表情ももちっとしてくる。どういう構造してんだ。  しば・・・

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第5話

 思ってもみなかったという顔だった。  ぽかーんっと口を開けて、わかりやすいきょとん顔。鳩が豆鉄砲を食らった顔というのはこういうこと言うんだろうなと、例として乗せたいくらいだった。 「ど、どうってっ」 「好きか嫌いかって・・・

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第4話 えっち以外は全部したのに、いまさらちゅーが恥ずかしくなる

「わっ、委員長ピアスつけたの!?」  そんな声で机に伏せていた顔を上げる。  正面では、いつも通り灰野の周りに女子がたむろしていて、ファーストフードで女子高生がきゃいきゃいしているみたいな光景が広がっていた。  少し恥ず・・・

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第4話

「――無理ですね」  昼休み。  三枝先生に分室で、高木の恋愛能力を知らないか、と確認をしたらこんな返答があった。コンビニで買ったらしいおにぎりを食べながら、先生は三つ編みを左右に揺らす。 「まず学校側はほとんどの生徒の・・・

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第3話

「落ちてこないでください。後始末が大変ですから」 「……もっと心配するべきことがあるでしょうが」  卯木さんが高木に助けられた翌日の早朝。  俺は分室前の大木に上っていた。  朝方に雨が降っていたらしく、地面も幹もじっと・・・

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第3話 してよ、傷物

「ピアス、約束……」  そういえば、箱根に向かう電車でそんな約束をしたような……針、鋭いな。照明で尖端がギラギラしている。  痛そう。  でも、その横では灰野の瞳がキラキラしていて、しょうがないよなーってなる。約束したな・・・

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