小説一覧カテゴリー: ラブコメ

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第3話 学園の王子様がドレスを着るとき

「――ルシアン様、どこか変……でしょうか?」  控えめな紅で彩った蕾のような唇を小さく動かしながら、海のように深い青色のドレスで着飾ったアイシアが期待するように、けれど不安で瞳を潤ませて見つめてくる。  夏季休暇直前の学・・・

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第2話 令息令嬢の夏休みの過ごし方2

「……なんでへそ曲げてんの?」 「べぇつにぃ?」  そのねっとりとした声音のどこが別になのか。  談話室に着いた途端、イリスはクッションに顔を埋めて、ソファーの上で足をパタパタさせている。 「スカートではしたないですよ、・・・

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第3話

 夏の隙間。  休業していたバーは久しぶりに営業を再開して、時計の長針と短針が12時で重なる頃に扉をくぐると、すでに店はささやかな賑わいを見せていた。 「……いらっしゃいませ」 「えと……いらっしゃいました」  奥ゆかし・・・

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第2話

「……どうして」  心が満ちていく中、蓮さんは嘆くように掠れた声で言う。 「ずっと答えを出さなかった。応えなかったっ。君の気持ちを踏み躙って、曖昧なままの関係を続けたのに……!  シロから告白されて、ただ肉体関係を持った・・・

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第1話

 連日、バーの扉は固く閉じたままだった。  その理由を俺は知らない。知る術もない。ただ、訪れては、開いていないことを確認するだけの夜を繰り返していた。  1日、2日なら偶然で済む。けど、1週間も続けばなにかあったと思う。・・・

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第5話

 近くにあった広場でベンチに座って、はぁ、と息を吐く。  蓮さんと出会った冬からずいぶんと月日が経った。季節も変わって、すでに夏が到来したかのような暑さになっている。口から吐いた息が白しらむことはもうない。 「どうぞ」 ・・・

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第4話

「おすすめはある?」  蓮さんが水を向けてくれる。  もちろん、それも勉強してきた。予習が効いて喜ぶという経験は、学校生活ではなかったけれど、まさか初デートでそれを経験するとは思ってもみなかった。  役に立たないかもしれ・・・

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第1話 令息令嬢の夏休みの過ごし方

 ――夏季休暇はどうなさいますか?  ようやく教室で過ごすのにも慣れてきた頃、放課後の教室はこれから訪れる夏季休暇の話題で盛り上がっていた。 「わたくしは別荘に」 「私は帰省して家族とゆっくりするつもりです」 「僕は狩り・・・

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